山岳レース「ウルトラトレイルマウントフジ」 新上五島町出身の川崎2位 小林(長崎)は9位

日本人トップの2位でゴールする川崎=富士急ハイランド(NPO法人富士トレイルランナーズ倶楽部提供)

 富士山麓を巡る山岳レース「ウルトラトレイルマウントフジ」がこのほど、静岡県と山梨県にまたがる約165キロのコースで行われ、長崎県新上五島町出身の川崎雄哉(静岡県)が19時間54分57秒で日本人トップの2位に入った。県勢は小林誠治(長崎市)も9位と健闘した。
 富士山こどもの国(静岡県富士市)をスタート、富士急ハイランド(山梨県富士河口湖町・富士吉田市)にゴールする約165キロの「FUJI」(累積標高6451メートル)と約68キロの「KAI」(同3064メートル)の2部門を実施。2012年の初開催以来、最多となる3452人が出場した。4年ぶりに海外選手も受け入れた。
 川崎はトレイルラン日本代表で、昨年3月に熊本県で初開催された球磨川リバイバルトレイル(172キロ)で優勝。地元新上五島町で1月に開かれたトレイルラン大会も監修するなど、地域活性化にも貢献している。
 今回は標高1500メートル超の山を越える前半の天子山地をポイントと定め、そこで1段階ギアを上げ、中盤や後半も走れるパートはしっかり走りきった。「最後は疲れが出たが、憧れの大会で結果を残せ、チーム長崎としても小林さんと一緒に入賞できてうれしい。たくさんのサポートや応援のおかげで、最後まで諦めずにベストを尽くせた。いつか優勝したい」と喜びを表現した。
 小林は三菱重工長崎マラソン部OBで昨年5位の実力者。「天子山地が一番苦しかった。序盤なのに両ももがつってしまい、もうダメだと思ったが、川崎君の頑張りやサポーターの温かい後押しを受け、チーム九州、チーム長崎として入賞できた」とホッとした様子だった。

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