読書も「バリアフリー」視覚障害らの環境改善へ、滋賀県がリーフレット作成

滋賀県が読書バリアフリー計画の普及を目指してつくったリーフレット

 滋賀県は、視覚障害や発達障害のある人らの読書環境を改善する狙いで策定した県読書バリアフリー計画を紹介するリーフレット、「さわる読書 きく読書 よむ読書」を発行した。同計画は「障害の有無にかかわらず、読書を通じて豊かな人生を送れる滋賀」を目指しており、県民への普及に役立てる。

 リーフレットでは、計画によって目指す県の姿や基本方針を伝えている。点字図書やLLブック(やさしく読める本)、オーディオブックなど障害者らが利用しやすい書籍を説明しているほか、文字を拡大させる機器など読書を手助けする道具やサービスを紹介している。
 また、読書バリアフリーに取り組むボランティアの人たちのメッセージも掲載している。東京パラリンピック競泳の金メダリストで、栗東市出身の木村敬一選手も言葉を寄せている。
 誰でも読めるように全ての漢字にルビを振った。6千部を作成し、県内の学校や図書館、各市町の関係課などに配布した。県のホームページでも公開している。
 計画は5年間で進める。県教育委員会生涯学習課によると、計画開始から今年1月末までに利用しやすい書籍は県立視覚障害者センターと県立図書館で512冊増えて、計2万960冊になっている。

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