富山・八尾の91歳村杉さん、バイクで見守り40年 近所の高齢者宅訪問、体調や困りごと確認

バイクでお年寄り宅を見回っている村杉さん

 富山市八尾町村杉の村杉道子さん(91)は、バイクに乗って近くのお年寄り宅を回るボランティアを40年近く続けている。訪問先で体調に不安がないかや日常生活で困っていることがないかを確認し、住民の身近な見守り役として信頼を集める。26日に92歳の誕生日を迎える村杉さんは「『ありがとう』と喜んでもらえるのがやりがい。元気なうちは皆さんを支えたい」と意気込んでいる。

 村杉さんは旧八尾町杉原保育所や黒瀬谷保育所で保育士として働き、1988年に退職。翌年から臨時保育士となり、世話好きな性格を生かして同町のヘルスボランティアも務め、活動の一環で本格的にお年寄り宅への声かけ訪問を始めた。声かけには保育士を退職する前から取り組んでおり、活動期間は合わせると40年近くになる。

 これまで1人暮らしの高齢女性を中心に、約40人を訪ねてきた。現在は八尾町内に住む70~90代の5人の元にほぼ毎日出向き、世間話をしたり、歌を歌ったりしてそれぞれ2時間ほど滞在。一緒に食事をしたり、買い物を代行したりすることもある。

 間もなく92歳になる村杉さんはバイクでお年寄り宅などさまざまな場所に出かけるなど活動的。こうして毎日外に出て、人と会話をするのが元気の秘訣(ひけつ)という。「ボランティアは自分の生きがいでもある。無理のないペースで楽しく続けたい」と話している。

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