名称は「盛川フレッシュサーモン」 大船渡の養殖ニジマス

淡水で育てられ、6月の出荷を予定する「盛川フレッシュサーモン」

 大船渡市の盛川漁協(佐藤由也組合長)は、同市内の陸上施設で試験養殖する大型のニジマス(トラウトサーモン)の名称を「盛川フレッシュサーモン」に決めた。順調に育ち、6月の出荷開始を予定。2024年度の事業本格化を見据え、佐藤組合長(68)は「ブランド化による差別化と安定供給で利益を生み出したい」と力を込める。

 同漁協は県内陸部から30センチほどの幼魚を仕入れ、同市猪川町の施設でニジマスを養殖している。使用する水は盛川の支流・大野川から引く。沿岸各地でサーモンの海面養殖が本格化する中、差別化を図るため、淡水(fresh water)で育てられたことを名称で表現した。

 「フレッシュサーモン」は脂と赤身のバランスが良く、ほどよい弾力がある。海面養殖に比べ、さっぱりした味わいが特徴で、「脂っぽさが抑えられた飽きのこない味で、生食に向いている」という。

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