カイギュウの化石 長崎市恐竜博物館で展示 6月末まで

カイギュウの化石を見る来館者=長崎市恐竜博物館

 マナティーやジュゴンの仲間の哺乳類「カイギュウ」の約3300万年前の化石が、長崎県長崎市野母町の市恐竜博物館で展示されている。6月30日まで。
 化石は1980年に西海市崎戸町で発見。長年正体不明だったが、同市教委と福井県立恐竜博物館の共同調査で判明した。太平洋側で見つかったカイギュウとしては最古の化石という。
 長崎市恐竜博物館には、同一個体のあばら骨や背骨などからなる標本(長さ65センチ、幅73センチ)一つと説明図を展示。学芸員の中谷大輔さん(39)は「カイギュウの進化の流れを理解する上で重要な資料。昔はマナティーやジュゴンが当たり前に近くにいたことを知ってほしい」とアピールした。
 西彼時津町から家族4人で来館した西嶌清隆さん(48)は「県内で骨が見つかったのがすごい。展示されていると知らずにきたが、見られて良かった」と話した。

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