新型コロナ「全数把握」も終了 広島県 初確認から3年2か月 のべ81万人感染

新型コロナが感染症法上、「5類」に移行することで、広島県内でも1日ごとの感染確認の数を把握する取り組みも終わります。初めて確認されてから県内の感染者はのべ81万人あまりに達しました。

広島市の記者会見 2020年3月7日
「きのう、広島市の医療機関から 新型コロナウイルス感染症患者発生の報告…」

県内で初めて新型コロナの感染確認が発表されたのは、2020年の3月7日。国内の初確認からおよそ2か月後…。すでに国の方針で県内の学校も一斉休校の期間に入っていました。ただ、感染は全国で拡大を続けていました。

広島県 湯崎英彦 知事 2020年4月
「人との接触8割減を目指す」

4月、政府は、初めての緊急事態宣言を全国に拡大します。県も人流の抑制を目的に飲食店などへ休業を要請しました。街から人が消え、経済活動がストップする「コロナ禍」が始まったのです。

未知のウイルスに医療現場も混乱…。感染者や家族などへの誹謗中傷も問題となりました。2020年は、3度の「感染の波」があり、県内で発表された感染者はおよそ3300人でした。

寺岡俊 記者 JR広島駅・2021年1月3日
「利用者が最も多い日ですが、ホームに人はまばらです」

行動制限やマスク姿が当たり前になる中、2021年になっても感染の波を抑え込むことはできませんでした。

2月には医療従事者を皮切りにワクチンの接種が始まります。以降、県内で少なくとも2回接種した人はおよそ220万人。接種率は8割近くに達しました。

湯崎英彦 知事 2021年5月
「厳しい状況をふまえ、収束させるために一丸となって取り組んでいただきたい」

5月には広島に2度目の緊急事態宣言。この「第4波」では、初めて1日の感染確認の発表が200人を超えました。

一度は解除されたものの、夏には再び3度目の緊急事態宣言が出されるなど、混乱は長期化しました。この年の終わりまでに県内の感染者は累計でおよそ2万2000人に上りました。

新成人 2022年1月
「けっこうショック」

2022年は、感染の急拡大とともに始まりました。広島市の成人式も急きょ、延期に…。

美容院
― キャンセル料は?
「いただかない。彼女たちも被害者」

オミクロン株による第6波は、県内でもかつてないほど拡大し、1日の感染確認も初めて1000人を超えました。

小林康秀 キャスター
「行列ができたため、PCRセンターの開場を早めたということです」

夏の第7波は、さらに感染の規模は大きくなり、8月19日には感染確認の発表が、過去最多の8774人となりました。

さらに、冬を前に第8波も始まるなど、1年を通して感染が収束しなかった去年はおよそ64万6000人が感染しました。

2023年5月8日までに広島県内で発表された感染者はのべ81万人余り。亡くなった人は1375人でした。

感染者数を毎日、発表する「全数把握」は、8日で終了し、今後は、定点となる医療機関からの報告に基づいて、週に1回、発表されることになります。

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