【ミャンマー】ASEANは国軍に圧力を、人権団体など[政治]

インドネシア東ヌサトゥンガラ州ラブアンバジョで9日に開幕する東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議を前に、人権団体や市民・社会団体がミャンマー国軍への圧力強化を求めている。軍事政権がこのほど政治犯の一部を解放したが、「圧力を弱めるための戦略だ」と批判する声も出ている。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は6日、ミャンマーで不当に拘束・収監されている政治犯が依然として多いと指摘。「(9日の会議を催す)ASEAN各国の外相はミャンマー軍政にだまされず、全ての政治犯解放に向けた圧力を強めなければならない」と主張した。

ミャンマー軍政は2日、「恩赦」として政治犯約2,153人の解放と死刑囚38人の終身刑への減刑を発表していた。

英国の非政府組織(NGO)「英国ビルマキャンペーン(BCUK)」をはじめとするミャンマー問題に関わる市民・社会団体は5日、ASEANが2年前に合意した、暴力の即時停止など「5項目の合意」の見直しを求める声明を出した。11日まで開かれるASEAN首脳会議の3カ月後までに要求内容が実現しなければ、ミャンマー国民はASEAN脱退も視野に入れるべきだとしている。

9月には、日本など東アジアを交えた首脳会議が開催される予定だ。

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