包丁購入し待っていた…アパートで元交際相手を殺害の26歳男、起訴内容認める 「別れ告げられ、会えず…」

さいたま地裁=埼玉県さいたま市浦和区高砂

 昨年1月、埼玉県越谷市内のアパートで女性を殺害したとして殺人や住居侵入などの罪に問われた、女性の元交際相手の茨城県牛久市、無職の男(26)の裁判員裁判の初公判が8日、さいたま地裁(中桐圭一裁判長)であった。男は「間違いありません」と起訴内容を認めた。

 冒頭陳述で検察側は、男は動画配信サービスを通じて女性と知り合い、交際を開始したと説明。しかし、女性から無料通信アプリ「ライン」で、交際を「考え直したい」「距離を保ってほしい」などと連絡を受けると、男は昨年1月27日午前10時31分ごろ、女性方のベランダに侵入。同日午後6時過ぎまで女性を待ち伏せし、「掃き出し窓を開けた女性をいきなり包丁で突き刺し、室内で首を絞めるなどして殺害した」と指摘した。

 一方、弁護側は、男は女性から別れたいなどと連絡を受けたと主張。「『会って話したい』と連絡したが断られ、家に行ったが会えなかった」とし、「ラインもブロックされて連絡が取れなくなった。ホームセンターで包丁を購入し、女性を待っていた」と述べた。

 起訴状などによると、男は昨年1月27日午前10時31分ごろ、越谷市蒲生本町の女性=当時(33)=が住むアパート内のベランダに侵入。同日午後6時過ぎ、ベランダの洗濯物を取り込もうと掃き出し窓を開けた女性の胸などを包丁で突き刺し、首を両手で絞めるなどして死亡させるなどしたとされる。

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