アカウミガメ産卵 富田浜で今季初確認

産卵を終えて海に戻るアカウミガメ(宮崎野生動物研究会新富北班提供)

 新富町の富田浜で5日、県天然記念物・アカウミガメの産卵が今季初めて確認された。宮崎野生動物研究会新富北班(有田辰美代表)によると、ふ化は8月上旬になる見通し。
 同日午後9時過ぎ、同班が砂浜に残った上陸跡とアカウミガメの姿を確認し、産卵の様子を見守った。産卵後の測定では、波打ち際から47メートル離れた砂浜の深さ41センチの位置に卵を発見。自然ふ化を促すため、産卵場所に動物による食害を防ぐ保護ネットや発見日を記した目印を設置した。
 同班によると、富田浜では昨年、249回のウミガメの上陸と172回の産卵を確認した。産卵の初確認は昨年より1日早い。
 同班の岩切通さん(71)=同町新田=は「これから本格的な時期を迎えるため、砂浜への車の乗り入れは絶対にやめてほしい。遭遇した際は、そっと見守って」と話していた。

© 株式会社宮崎日日新聞社