準決勝で“ミラノダービー”実現。プライドをかけた熱戦に期待|チャンピオンズリーグ

準決勝1stレグ 展望

写真:直近のリーグ戦ではインテルが勝利。CLで実現したダービーでは、どちらに軍配が上がるか ©Getty Images

5月10日、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝1stレグのミラン vs インテルの一戦がスタディオ・サン・シーロで行われる。

ミランは準々決勝でもナポリとのイタリア勢対決となり、2戦合計2-1で勝利。インテルはベンフィカと対戦し、2戦合計5-3で勝ち上がった。この結果、準決勝の舞台で“ミラノダービー”が実現することとなった。

ミランは直近の公式戦で9試合無敗と粘り強い戦いを見せているが、そのうち5試合が引き分けと勝ちきれない試合が続いているのも事実。加えて直近の国内リーグ第34節ラツィオ戦では、攻撃を牽引してきたラファエル・レオンが右足内転筋を負傷しており、この試合への出場が危ぶまれている。ステファノ・ピオリ監督は「問題なければメンバーに入るし、そうでなければメンバー外になる」と語っており、少しでも不安がある場合は無理をさせない可能性を示唆している。

ラファエル・レオンが欠場となった場合は、リーグ戦第32節ローマ戦で起死回生の同点ゴールを決めたアレクシス・サレマーカースが代役を務める可能性が高い。相手に与える脅威はラファエル・レオンのほうが間違いなく高いが、サレマーカーズが遜色ないパフォーマンスを発揮すれば勝機も見えてくる。

インテルは3月半ばから4月中旬にかけて公式戦9試合で1勝4分け4敗とやや苦しんでいたが、それ以降は公式戦5連勝と好調を取り戻している。直近2試合はいずれもクリーンシートを達成する一方、エディン・ジェコ、ラウタロ・マルティネス、ロメル・ルカクら攻撃陣が2試合で8ゴールと好調。この上ないチーム状態で大一番に臨むことができそうだ。

なお、今シーズンはリーグ戦ですでに2回のダービーが実現しており、第5節では3-2でミランが勝利、第21節では1-0でインテルが勝利と、全く互角の状態。ただしCLの舞台では2002-03シーズンの準決勝と2004-05シーズンの準々決勝の合計2度、4試合を戦っており、2002-03シーズンは1stレグ0-0、2ndレグ1-1でアウェイゴールルールによりミランが決勝に進出。04-05シーズンは1stレグ2-0、2ndレグ3-0とミランが2連勝で準決勝に駒を進めており、インテルは一度も勝てていない。

こうした状況も踏まえ、インテルのシモーネ・インザーギ監督は「単なるダービーではなく、大きな意味を持つ重要なダービーだ」と気合をみなぎらせている。チケットも争奪戦状態となっており、ダービーらしい熱気の中での名勝負に期待したい。

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