【シンガポール】不正銀行取引の情報共有、24年後半に開始[金融]

シンガポールの国会で9日、不正な銀行取引を防ぐために金融機関の間で情報を共有することを認める法案が可決された。これによって情報交換のプラットフォームが2024年後半に始動する見通しだ。

「コズミック(COSMIC)」と呼ぶ情報共有プラットフォームを立ち上げ、資金洗浄やテロ資金の調達、大量破壊兵器拡散に関連する資金移転などの恐れがある取引に関する情報を各金融機関が迅速に共有。相互に警告する。関連する金融サービス市場法の改正案が国会で可決され、同プラットフォームの運用が決まった。

まず24年後半から2年間、DBS銀行、OCBC銀行、UOB銀行などの主要6行で試験運用する。同期間中の情報共有の可否は各行の判断に委ねられる。本格運用の際には、シンガポール金融管理庁(MAS、中央銀行に相当)が対象分野や金融機関の範囲を拡大し、リスクの高い状況では情報共有を強制することができるようにする。

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