ケーズHD 純利益26%減 3月期 物価高、買い控え影響

ケーズホールディングス本社=水戸市城南

家電量販店大手のケーズホールディングス(HD、水戸市、平本忠社長)が10日発表した2023年3月期連結決算は、売上高が前期比1.3%減の7373億2千万円、純利益が同26.0%減の211億2千万円だった。電気代高騰や物価高の影響で、長く使う家電品への消費マインド低下や買い控えがあり、減収減益となった。

経常利益は、同24.2%減の352億6600万円。夏季商戦最盛期の気温低下や冬場需要期の11月の気温が高かったこともあり、エアコンや暖房商品が不振だった。

パソコン・情報機器や冷蔵庫、洗濯機は好調だったが、テレビなど映像関連商品は前年比割れだった。

店舗は直営18店を新規出店した。閉店は1店。3月末の店舗数は550店となった。

24年3月期の業績予想は売上高7660億円。純利益215億円を見込む。新規出店は16店を予定する。

平本社長は「新型コロナウイルスの5類移行で行動制限が緩和され、当社の強みである接客により高付加価値商品をお薦めできる。さまざまな施策を考え、実行に移す」と述べた。

同社は21年5月に公表した中期経営計画(22年3月期~24年3月期)の数値目標について、電気代や物価上昇などの影響から計画達成は困難と判断し、取り下げると発表した。

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