「平和都市にふさわしい」 インド独立の父「ガンジー像」 広島市に設置へ

広島サミットに「招待国」として参加するインド政府から、平和と非暴力を訴え続けたマハトマ・ガンジーの胸像が、広島市に贈られることになりました。ところが、設置する場所をめぐって…
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ガンジーの胸像が設置されるのは、平和公園そばの元安川東側の河岸緑地です。広島市によりますと、胸像は、先月、広島市を訪れた駐日インド大使から寄贈の申し出があったということです。

インド独立の指導者として知られるガンジーの胸像設置は、「平和都市として知られ、不屈の精神で原爆から復興した広島市にふさわしい」として、インド側から提案されました。

広島市も「核保有国であるインドがサミットをきっかけに核兵器廃絶の一歩を踏み出すメッセージを発信してほしい」と要望し、設置を決めました。胸像は、台座も入れて高さおよそ2メートル、幅1.8メートル。

ところが、11日から始まる工事に待ったがかかりました。隣りに41年前にできた「原爆犠牲ヒロシマの碑」の設置団体からでした。

ヒロシマの碑の前では41年間、毎年、子どもたちと碑前祭を続けていますが、このときに設置するテントがガンジーの胸像に引っかかることが判明したのです。

「ヒロシマの碑」設置団体
「お互いに納得できる道を探すのが、ガンジーさんの思い・意味…、和解のね」

急きょ、広島市がインド側と再調整し、テントに影響しないように当初の設置場所から10メートル余りずらすことで一件落着。工事も始まり、サミット前日の18日までに設置を完了するということです。

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