強盗や詐欺の実行犯募る「闇バイト」書き込みに警告 福井県警、ツイッターのサイバーパトロール強化

ツイッターで闇バイトを募集する投稿に警告する県警サイバー犯罪対策課員=福井県警本部

 交流サイト(SNS)で強盗や特殊詐欺の実行犯を募る「闇バイト」に対処するため、福井県警は2023年度、サイバーパトロールの強化に乗り出した。高収入をうたい、犯罪に関わる恐れのあるツイッターの募集情報の書き込みに警告の返信を行い、募集側と応募側に厳しく目を光らせる。

 県警サイバー犯罪対策課は、インターネット上で違法・有害情報を確認した場合、サイトの運営者に削除依頼をするなど犯罪の未然防止に取り組んでいる。今年に入り、全国規模の広域強盗事件が確認され、実行役は闇バイトで集めたとされることから、監視項目に追加した。

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 闇バイトに関係するキーワードとして、「裏バイト」「叩(たた)き(強盗)」「受け(受け子)」「高額」「出し(出し子)」「UD(受け、出し)」「運び(運び屋)」などを検索して監視している。

 「日給5万~15万円稼げます」と高収入をうたい、業務内容をはっきり示さない不審な募集の書き込みには「犯罪の実行者を募集する不適切な書き込みです。窃盗罪・詐欺罪~10年以下の懲役」「違法・有害な情報に注意」などと県警名で警告。「闇バイト 探しています」という投稿に対しては「安易な考えで違法行為を請け負ってはいけません」と返信した。

 4月12日にパトロールに着手し、同月末までに54件警告した。投稿が削除されるケースもあったという。サイバー犯罪対策課の山内栄一次席は「闇バイトは犯罪の温床になっていて、一度入ったら抜け出せない。安易に応募しないでほしい」と警鐘を鳴らし、「犯罪グループの人的資源を断つとともに、実行犯として加担させないために対策を強化していく」としている。

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