ティラノの血管神経系デザイン、福井発の斬新Tシャツ ベンチャー企業「恐竜総研」が発売

恐竜総研が制作したTシャツ=5月11日、福井県永平寺町の福井県立大学永平寺キャンパス
ティラノサウルスの下顎の血管神経系を活用したTシャツのデザイン

 福井県立大学と福井新聞社が共同設立したベンチャー企業「恐竜総研」は、同大の恐竜学研究所の研究成果を活用したTシャツを制作した。ティラノサウルスが触覚が発達した下顎を持っていたことを解明した研究の画像データを用いるなど斬新なデザインで、5月12日に発売した。

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 グッズを通して、恐竜研究をより身近に感じてもらおうと企画した。ユニホーム企画製造販売のサファイアコーポレーション(福井県福井市石盛1丁目、小田隆子社長)が製造を担当する。

 恐竜学研究所は、ティラノサウルスの下顎の血管神経系を世界で初めて3次元で復元し、2020年に発表。研究論文には、血管や神経があった場所を赤色、歯が生えていた場所を青で示した図を使った。Tシャツのデザインを担当した同大大学院2年の坂根広大さん(23)は「先生たちがこだわって作った図を使いたかった。画像データだけでも十分映えると思った」と話す。Tシャツには論文の題名なども盛り込んだ。

 同研究所の今井拓哉助教は「日本を代表する恐竜研究の文化と繊維産業が協力し、福井ならではの商品に仕上がった。恐竜に興味を持つ人を増やしたい」と話していた。

 デザインは3種類あり、白と黒の2色。3850円。福井市中央1丁目の未来プラザふくしん内にあるダイノソーゲートで販売するほか、サファイアコーポレーションの電子商取引(EC)サイトで取り扱う。問い合わせはダイノソーゲート=電話070-4764-9197。

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