14日の「母の日」に向けた商戦が、県内の大型商業施設で大詰めを迎えている。新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが引き下げられたこともあり、一部の売り場では帽子や日傘など外出用アイテムの売れ行きが好調。花やスイーツも根強い人気で、12日は真剣な表情で贈り物を品定めする買い物客の姿があった。
宇都宮市宮園町の東武宇都宮百貨店宇都宮本店は、日傘のカラーバリエーションを増やすなど外出用アイテムを豊富に用意した。ハンカチとしても使えるストールや帽子などの売り上げが好調なほか、脱マスクを意識してか、口紅などの化粧品や美顔器を贈る人も多い。
小型のマッサージ器など、コロナ禍で高まった“おうち需要”に応えるコーナーもあり、1人当たりの購入金額は5千円〜1万円程度という。鈴木由佳(すずきゆか)婦人服・服飾雑貨係長(48)は「旅行やお出かけを楽しむ方、外出にはまだ踏み切れない方、どちらのニーズにも対応できる売り場づくりを意識した」と話した。
一方、福田屋百貨店では定番の花やスイーツが人気。同市インターパーク6丁目のFKDインターパーク店では、色とりどりのカーネーションやアジサイをそろえた特設ブースを設けている。カーネーションの鉢植えを購入した同市、会社員女性(24)は「母は花が好きなので、いつもありがとうという気持ちで贈る」と感謝を込めた。