児童生徒へ「ネットの使い方」教育に新教材 京都・亀岡市立小中学校に導入

研修会で新教材を体験する教員(京都府亀岡市宮前町・市みらい教育リサーチセンター)

 児童生徒がインターネットの使い方を学ぶネットモラル教育の新たな教材を、京都府亀岡市教育委員会が市立小中学校に導入する。誇大広告など危険性の例示だけでなく、必要な情報をどのように検索すれば得られるかなどの解説もあり、トラブル防止と活用の両面を教える。

 2021年度に全児童生徒にタブレット端末が配布され、教育現場ではネット活用が急速に進む。ネットのモラル教育は講師が危険性だけを伝えるケースが多く「活用についても学ぶ必要がある」との考えから、市教委と教育に関する協定を結ぶソフトバンクの関連企業「LINEみらい財団」が新教材を開発し、無償で提供した。

 トラブル防止では、「頭が良くなるサプリ」の広告の疑問点を考えて情報をうのみにしない大切さを学んだり、複数の項目で示された「友達からされて嫌なこと」を不快に感じる順に並べ、結果の比較で人によって異なることを知ったりする。活用では、検索時に特定のキーワードの除外や、文章や歌詞の一部分だけで知りたい情報にたどり着く方法などを理解できる。

 4月17日には、亀岡市みらい教育リサーチセンター(宮前町)で研修会があり、各校の教員が体験した。同センターは「児童生徒には自分事と捉えて学んでほしい」としている。

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