移住前に“暮らし”体験を 諫早市が宿泊費補助

 移住前に“諫早暮らし”を体験してみませんか-。長崎県諫早市は本年度、市外在住者が同市への移住を目的に住居や仕事を探す活動などで滞在するため市内宿泊施設を利用した場合、基本宿泊費(飲食費などは除く)を補助する取り組みを始めた。
 滞在中は担当課職員や、自身も県外から移住した地域おこし協力隊員(計4人)が対面で相談に当たるほか、市内の案内や移住者と直接話をしたいなどの要望があれば、可能な限り対応する。市移住定住推進課は「実際に諫早へ足を運んでもらい、体験することで移住につなげたい」と利用を呼びかけている。
 補助は市内での住居や仕事探しのほか、▽移住や就業を目的とした視察や体験活動、研修などへの参加▽移住に必要な相談活動-なども対象に含まれる。補助金額は▽基本宿泊費の2分の1以内(1泊当たり1人3千円が上限)▽1世帯3人分まで▽連続して宿泊した場合は3泊分まで-の条件がある。利用には事前申請が必要。
 市によると、県と21市町で運営する「ながさき移住サポートセンター」への相談や、市の移住支援金を活用するなどして市が把握した市内移住者数は、同センター発足の2016年度が7人だったのに対し、昨年度は過去最多の90人。都市機能と豊かな自然が共存する生活環境が移住者に好評という。一方、少子化や若者の県外流出が進む中、人口定着が喫緊の課題。市は今回の利用者から寄せられた意見を今後の移住政策に反映させていく。
 問い合わせは同課(電0957.22.1500)。

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