記憶力などの低下「高次脳機能障害」を漫画で伝えよう 京都府と京都精華大学が連携

高次脳機能障害について広く伝えようと、京都府と京都精華大学が作った冊子

 脳がダメージを受けることで記憶力や注意力の低下などが起きる「高次脳機能障害」を漫画で分かりやすく伝えようと、京都府リハビリテーション支援センター(京都市上京区)が京都精華大学と連携して冊子「一歩ずつ、前を向いて」を製作した。

 漫画は、交通事故に遭った高校生が復学後、注意力低下や記憶障害などに悩まされ、家族の勧めで専門外来を受診して高次脳機能障害と診断されるというストーリー。専門医師や支援コーディネーターとの出会いをきっかけに、前向きに歩み始める姿が描かれる。

 同センターの医師や臨床心理士が患者との日々のやりとりをもとに考案し、京都精華大学が漫画に仕立てた。センターによると、高次脳機能障害は本人も周囲も気付きにくく理解されにくいといい、「病気を分かりやすく伝えることを意識して作った。多くの人に手に取ってほしい」としている。

 A5判、18ページ。府内の保健所で無料配布しているほか、センターのホームページからダウンロードできる。

 

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