コ・ジンヨンを刺激したニュース 3コースで大会3勝目

4打差を逆転し、祝福のウォーターシャワーを浴びたコ・ジンヨン(Mike Stobe/Getty Images)

◇米国女子◇コグニザント ファウンダーズカップ 最終日(14日)◇アッパーモントクレアCC (ニュージャージー州)◇6656yd(パー72)

トップに4打差の4位で迎えた最終ラウンドの朝、コ・ジンヨン(韓国)の目にはあるニュースがとまった。母国ツアーに出場していたPGAツアー選手のイム・ソンジェが、最終日に5打差をひっくり返して逆転優勝したハイライト。「ソンジェみたいにプレーしたら、私にも勝つチャンスはあるはず」。そう思わずにはいられなかった。

時間の経過とともに風は勢いを増し、アンダーパーをマークしたのはわずか9人という日曜日。「狭くてグリーンも硬い」18ホールを元世界ランク1位は攻め立てた。最終18番で7mのバーディパットを沈めてパターで天を突き、「67」で通算13アンダー。土壇場で後ろの組を回るミンジー・リー(オーストラリア)に追いついた。

プレーオフまでの時間は「ウォームアップが十分でなくて、体が冷えてしまった」という。繰り返しになる1ホール目の18番、4Iでティショットを放ち、2打目で8Iを選ぶ誰よりも堅実な攻め方。リーが1m強のパーパットを外して転がり込んだ勝利に「ミンジーにはバーディチャンスがあったのに…。私の方が少しラッキーだった」と控えめな言葉で喜んだ。

LPGAの13人の創始者を讃える大会で3勝目。いずれも異なる会場で手にしたタイトルだ。「比べるのは難しいけれど、(大会初勝利の)2019年は私のベストシーズン。あの年よりももっと活躍できたら」。次週からは拠点のテキサスで、コーチとともに中盤戦に向けてギアを上げていく。(ニュージャージー州クリフトン/桂川洋一)

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