宝塚星組トップが休養へ、病気以外は異例 働き方改革?礼真琴「コンディション整える」

次回作公演後、休養に入る星組トップスター礼真琴=宝塚市栄町1、宝塚大劇場

 宝塚歌劇団星組トップスター礼真琴(れい・まこと)さんが、8月末から約2カ月間休養する。15日に開かれた取材会では礼さんは「自らのコンディションを整える期間」と説明。病気などによる休演ではないという。

 休養は次回作「1789-バスティーユの恋人たち」の東京公演千秋楽(8月27日)後から約2カ月間。その間、星組は10月9日~11月2日の日程で、博多座公演「ME AND MY GIRL(ミー・アンド・マイ・ガール)」を上演するが、専科の水美舞斗(みなみ・まいと)さんと暁千星(あかつき・ちせい)さんが役替わりで主演を務める。

 礼さんは2009年入団の95期生。歌、踊り、芝居とすべてに秀でた実力派として下級生の頃から注目され、2019年10月にトップに就任し、3年半がたつ。「みなさまに支えられてたくさんの学びと素晴らしい経験を積ませていただいた」と感謝を述べ、休養の理由について「今後もより良い舞台に挑戦していくために、自らのコンディションを整えるための時間をいただくことになった」と経緯を明らかにした。同時に「休養期間中も、舞台への情熱が衰えるわけではなく、必ずレベルアップして戻ってきます」と語った。

 病気などの理由以外でトップが休養を宣言するのは異例。本拠地である宝塚大劇場以外にも全国の劇場で公演が行われ、トップはほとんどの公演で主演を務める。来年、創立110周年を迎える同歌劇団。より充実した舞台を制作・発表するための、ある種の「働き方改革」と言えるかもしれない。 (小尾絵生)

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