多様性、理解広めたい 岩手県内外の性的少数者関係団体

松岡宗嗣さん(左)と共にパレードの意義を語り合う当事者団体の代表者

 性的少数者(LGBTQなど)の生きやすい社会の実現を目指す市民団体いわてレインボーマーチ(凛月(りつ)、山本ゆき子共同代表)ともりおか女性センター(植田真弘センター長)は13日、盛岡市中ノ橋通のプラザおでってで講演会を開いた。当事者が「隣にいる存在だということを知って」と訴え、マイノリティーへの理解促進を願った。

 東京の支援団体fairの松岡宗嗣(そうし)代表理事(28)はパートナーシップ制度をテーマに講演。岩手県内では一関、盛岡両市で導入され、全国300以上の自治体に広がるが、「そもそも権利として得られるはず。自治体の対応は『ばんそうこう』を貼るようなものだ」と法的拘束力がないことを指摘。「権利を保障することで、理解が追いついてくる」と同性婚を認める他国の事例を紹介した。

 トークセッションでは、東北各県の当事者団体の代表らが理解を広げるためのパレードにかける思いを発信した。当初は地域から心ない言葉を投げかけられたが、数年間で社会や当事者の意識が変化しつつある状況を伝えた。

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