サイバーダイン 売上高52.9%増 3月期、海外事業好調

サイバーダイン(資料写真)

ロボットスーツ「HAL」を製造販売するサイバーダイン(茨城県つくば市、山海嘉之社長)が15日発表した2023年3月期連結決算は売上高が前期比52.9%増の32億8900万円だった。海外向けHALのレンタルや米国での治療サービス拠点の獲得などで、海外での売り上げが好調だった。

純損失は2億9800万円。海外での売り上げ増大やスタートアップへの投資利益もあり、赤字幅は前期から2億円圧縮した。

買収による連結子会社の販管費の増加をはじめ初期投資が影響し、営業利益は11億4500万円の赤字となった。

同社はHALをリハビリ施設などに納入するビジネスモデルだったが、一昨年、米国で外来リハビリ施設を複数展開していたライズ・フィジカル・セラピーを買収。今年3月末時点で米国の拠点を27カ所まで広げ、米国を含む海外の売り上げは全体の53%を占める。医療等サービス売り上げは同8億9700万円増の14億2100万円。

24年3月期の業績予想は公表していないが、同社は売上高を45~50億円と見込む。記者会見した山海社長は「海外の展開は今後さらに加速していくと考えられる。海外比率が伸びるよう、働きかけていく」と述べた。

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