京都の高2、練習設備なくてもボクシング予選連覇「リードパンチで試合を支配」

右の強打を武器に連覇を果たした京都すばるの中野泰誠選手(右)=京都府精華町・京都廣学館高

 ボクシングの全国高校総体京都府予選は、京都廣学館高校で5階級の決勝などを行った。フライ級では、今春の選抜大会準優勝の中野泰誠(京都すばる)が判定勝ちで連覇。ウェルター級は木原丈太郎(京都廣学館)、ライトフライ級は山本剛大(京都廣学館)がそれぞれ制した。

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 フライ級決勝は、選抜大会準優勝の中野が圧倒した。序盤から自身の間合いを保ち、隙を見て鋭い右の強打を繰り出す。相手が懐に潜り込もうとすれば、ボディーに右フックを入れ、頭を上げさせて攻勢に転じた。連覇を果たした2年生は「ボディーの攻め方は練習してきたところ。うまく使えた」と納得の表情だった。

 「リードパンチで試合を支配する」ことが理想だが、選抜大会決勝ではパワーのある相手に攻め急ぎ、逆にダウンを取られた。悔しさを糧に、今度こそ全国の頂点を見据え「自分にはパワーが足りない。体力を強化し、コンビネーションの手数も増やす」。

 高校には練習設備がなく、夕方から莵道高や宇治市内のジムなどでトレーニングを積む。1週間後にはアジアユース・ジュニア選手権代表選考会に出場。「この試合の反省を生かし国際大会をつかみたい」と意気込んだ。

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