同僚の女性看護師に睡眠薬盛り体触る 大津地裁が男に有罪判決「ストレス限界」主張一蹴

男に有罪判決を言い渡した大津地裁

 病院内で同僚の女性看護師に睡眠薬を混ぜた飲み物を飲ませて体を触ったとして、準強制わいせつなどの罪に問われた看護師の男(24)=滋賀県甲賀市=の判決公判が16日、大津地裁で開かれた。谷口真紀裁判官は懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役4年)を言い渡した。

 判決によると、昨年8月9日夜から翌朝の間、県内の病院で、睡眠薬を混ぜた水を20代の同僚女性に飲ませて抵抗できない状態にさせ、下半身を触った。また、同9月23日には30代の同僚女性に睡眠薬入りの茶を飲ませてわいせつ行為をしようとした。この女性は苦味を感じ、飲むのをやめたという。

 判決理由で谷口裁判官は、「看護師としての知識や日常的に薬物を取り扱う立場を悪用し、卑劣」と指摘。長時間労働によるストレスが限界に達したとする被告の主張については、「身勝手で、被害者がストレスのはけ口にされる理由はない」と一蹴した。

 一方で、保釈後に再犯防止のための性加害治療教育プログラムを受け始めていることなどから、保護観察を付けた上で執行猶予とした。

© 株式会社京都新聞社