ようやく捕まえたメス「今年こそは」繁殖に期待 京都・井手で消えたカジカガエル

カジカガエルを放流する住民たち(京都府井手町井手・玉川)

 70年前に発生した南山城水害以降、京都府井手町では姿を消したとされているカジカガエルの鳴き声を再び玉川に響かせようと、町民でつくる「カジカガエル保護友の会」が13日、オスとメス合わせて約45匹を放った。

 カジカガエルは小鳥のような愛らしい鳴き声が特徴。前日に同会が南丹市美山町で約3時間かけて捕獲した。1999年から活動を続けているが、昨年はオスしか捕まらず、今回のようにメスを捕獲できるのは珍しいという。

 この日は会のメンバーや町職員らが参加した。横田春雄会長(90)=井手町井手=は「20回ほど放流してきたが、まだ繁殖は確認できていない。メスがいるので今年こそは」と期待を込めた。

 メスは一度に約500個の卵を産むが、生き残るのはわずか10%ほどという。

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