北陸新幹線2024年春開業の金沢―敦賀間125キロのレール1本につながる 5月27日に締結式

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構は5月15日、来春に開業する北陸新幹線金沢―敦賀間のレール敷設工事が終了し、27日にあわら市の芦原温泉駅でレール締結式を開くと発表した。同区間約125キロのレールが1本につながり、敦賀から東京までが結ばれる。

 金沢―敦賀間は石川県内5市町、あわら市から敦賀市までの県内7市町を経由。2012年8月に着工した。19年に福井市北東部にかかる九頭竜川橋の橋桁がつながり、20年には南越前町と敦賀市を結ぶ新北陸トンネルが貫通したが、同年に敦賀駅の施工遅れなどが明らかになり、23年春を予定していた開業は1年先送りされた。

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 工事の進捗率は3月末時点で、土木工事と軌道工事は100%、電気工事は約84%。引き続き新幹線の走行に必要な電力を供給する設備・電気工事などを進める。

 線路や構造物を点検する「監査・検査」も既に着手しており、今後は新幹線検測車「イーストアイ」や新幹線車両「W7系」を使用した総合監査・検査を実施。12月ごろには国土交通省がJR西日本に対して完成検査を行い、年明けからJR西が乗務員の習熟度を高めるため訓練運転に入る。

 27日の締結式は、関係者によるテープカット後、つながったレールの上を作業用の車両が走行する。

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