清水エスパルス、「歴代最強の日本人選手」はこの5人!

30周年を迎えたJリーグ。

清水エスパルスは1993年の創設度からリーグを戦っている「オリジナル10」において、唯一の市民クラブだった。しかし第1回のナビスコカップから準優勝するなど、サッカー王国・静岡の“力”を見せつけてきた存在でもある。

そんなオレンジ軍団がJリーグとともに歩んだ30年間で、「チーム歴代最強の日本人選手」5名を選んでみた。

長谷川健太

1965年9月25日生まれ

清水エスパルス在籍:1992-1999

まずは『ちびまる子ちゃん』でお馴染み、サッカーが大好きなケン太くんだ。

清水出身で高校時代から大榎克己、堀池巧とともに「清水東三羽烏」として活躍。筑波大学から日産自動車へ加入し、地元に誕生した新たなクラブのオファーを受けて清水帰還を果たした。

日本代表として「ドーハの悲劇」を経験。清水でも準優勝続きだったが、1996年のナビスコカップでは準決勝と決勝でゴールを決め、クラブの初タイトル獲得に大きく貢献した。

引退後、2005年からは監督として清水を指揮。6年間で惜しくもタイトル獲得はならなかったものの、毎年好チームをピッチへ送り出し日本平を沸かせた。

澤登正朗

1970年1月12日生まれ

清水エスパルス在籍:1992-2005

清水エスパルスと言えばやはりこの男。現在はユースチームで監督を務める、キャリアのすべてを清水に捧げた“10番”だ。

東海大第一高校で選手権を制し、東海大学を経て、J開幕前年の1992年に清水エスパルスへ加入。当時Jクラブの背番号は試合ごとに変わる変動制だったが、「清水の10番=澤登」のイメージはあっという間に定着した。

迎えた1999年のJリーグチャンピオンシップ。アウェイでの第1戦を落とし、ホームでの第2戦も前半でアレックス(三都主アレサンドロ)が退場してしまう大ピンチに陥ったチームを、歴史に残るフリーキックで救ってみせた。

最終的にはPK戦で敗戦したものの、澤登が残した伝説は20年以上経った今も語り継がれている。

伊東輝悦

1974年8月31日生まれ

清水エスパルス在籍:1993-2010

こちらも東海大第一高校出身。当時から世代別代表にも選ばれ、そのスキルフルなドリブルから「テルドーナ」の異名を取った。

地元の清水でプロ入りすると、3年目の1995シーズンには44試合に出場。翌年のアトランタ五輪では「マイアミの奇跡」の立役者となり、1998年には斉藤俊秀とともに清水初のワールドカップ日本代表選手となった。

2000年代に入ってから卓越した技術とプレービジョンを守備面でも生かし、中盤の底で新たな役割を開眼。日本代表に呼ばれた際に当時のフィリップ・トルシエ監督から「日本のデシャン」と評されたこともあった。

48歳となった現在もJ3のアスルクラロ沼津で現役を続けており、昨季は4試合に出場。カズがポルトガルへ移籍した今季はJリーグ最年長プレーヤーとなっている。

三都主アレサンドロ

1977年7月20日生まれ

清水エスパルス在籍:1997-2003

スピーディなドリブル突破や抜き切らないクロスが記憶に残る、クラブ史上最高の左サイドアタッカー。

高知の明徳義塾高校から練習生を経て清水の一員に。他の外国人選手に怪我が相次いだことで1年目から27試合に出場すると、2年目には早くも二桁得点を記録した。

そして3年目の1999シーズン、3-5-2のシステムで右サイドの市川大祐と両翼を組み、2ndステージを圧倒的な強さで制する原動力となった。ジュビロ磐田とのチャンピオンシップでは第2戦で一発退場となり若さを露呈したが、史上最年少の22歳でJリーグMVPに輝いている。

その後は浦和レッズやレッドブル・ザルツブルクなどでも活躍。また清水時代の2001年11月に日本へ帰化し、2002年と2006年のワールドカップにも出場した。

岡崎慎司

1986年4月16日生まれ

清水エスパルス在籍:2005-2010

同期入団は兵働昭弘、枝村匠馬、岩下敬輔、青山直晃、平岡康裕など、クラブ歴代でも最高と言える“当たり年”。

その中でも、最後方からのスタートだった岡崎は練習試合でサイドバックやボランチでも起用されたがくじけず、遅かった足もトレーニングで改善し、やがて清水の大黒柱へと成長していった。

2011年1月にシュトゥットガルトへ移籍する際、契約期間の齟齬がありやや残念な別れ方になってしまったが、それでも清水で磨いた武器とともに欧州で躍動する姿を楽しんだファン・サポーターは多いはずだ。

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日本代表で積み上げた通算50ゴールは釜本邦茂、カズに次ぐ歴代3位。この偉大なストライカーを育てたのは紛れもなく清水である。

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