山形市の山寺日枝神社(高見秀也宮司)の例祭・山王祭に合わせ、「神輿(みこし)振り神事」が17日、山寺の門前町で行われた。4年ぶりの開催となり、白装束の男衆24人が3基の神輿を担ぎ、約1キロを威勢良く駆け、観光客や住民を沸かせた。
例祭はご祭神の見合い、結婚、出産、誕生の流れを表すとされる。男衆が担ぐ3基の神輿は雄鶏(おんどり)、雌鳥(めんどり)、卵を象徴するとされ、先頭の雄鶏の担ぎ手が突然振り返って雌鶏や卵を追いかける場面では、沿道から歓声が上がった。この日は真夏を思わせる陽気になり、最大重量が約400キロある神輿を、大粒の汗を流しながら男衆が「オリャー」というかけ声を発し、沿道を行きつ戻りつ疾走した。
今回初めて担ぎ手として参加した地元出身の会社員武田翔太郎さん(34)=天童市=は「子どもの頃から憧れてきた。久しぶりにみんなで盛り上がることができ、楽しい」と話していた。