「レイソルと日本でのサイクルを終えるのが最善」退任のネルシーニョ監督が心境、コロナ禍での苦しみも語る「最悪の事態が起こってしまった」

写真:©︎CWS Brains, LTD.

柏レイソルの監督を退任したネルシーニョ氏が、自身の胸中を語った。ブラジル『Futebol Interior』が伝えた。

17日、柏はネルシーニョ氏の監督退任を発表。後任にはヘッドコーチの井原正巳氏が就任することが決定していた。

ネルシーニョ氏は2009年7月に柏の監督に就任。J2やJ1、天皇杯、ナビスコカップで優勝を果たすなどした中、2014年まで指揮。その後チームを離れたが2019年に再就任し、再びJ2優勝を果たしていた。

しかし、2020年に新型コロナウイルス(COVID-19)が世界的に流行すると、チームは苦戦することに。2020年はYBCルヴァンカップで準優勝を果たすもJ1で7位。2021年は15位、2022年は7位となり、今シーズンはここまでわずか2勝で16位と残留争い中だった。

2度にわたり合計11シーズン指揮したネルシーニョ監督だが、クラブのリリースではコメントなし。このことがファンの間では注目を集め、成績不振でチームをさる功労者への扱いが話題となっていた。

そんな中、ネルシーニョ氏は『Futebol Interior』に柏への想いを語っており、1つのサイクルを終えるときだと感じていたとした。

「5年間だったが、最初の3年間はとても良かった。この2年間は、パンデミックによってクラブの経済的な部分が後退してしまい、重要な選手を失い、獲得した選手も上手くいかず、レイソルにとって最悪の事態が起こってしまった」

「成果は上がらず、状況は持続不可能になりつつあった。サッカーは世界中で同じであり、我々のクラブの歴史に関わらず、結果がとても重要になる」

「我々が腰を据えて、レイソルと日本でのサイクルを終えるのが最善だと考える時がきた」

ネルシーニョ監督が成長させた選手も数知れず。残念な終わりになってしまったが、日本サッカーへの貢献は間違いなく大きい指導者だった。

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