1人暮らしの高齢者ら、温かなランチと談笑再び 明石市の「みんなの給食」コロナ禍越え復活

和気あいあいと給食を楽しむ参加者たち=魚住コミュニティ・センター

 1人暮らしの高齢者らに昼ご飯の時間を大勢で楽しんでもらおうと、兵庫県明石市が実施する「みんなの給食」。一時は新型コロナウイルスの影響で中止したり、黙食のルールを徹底して開催したりだったが、制限が緩和され食事中の談笑が戻ってきた。(領五菜月)

 みんなの給食は、食事を自宅で簡単に済ませることが多い1人暮らしの高齢者らに温かい食事と交流を楽しんでもらおうと、2018年から実施。市内中学校の全校給食が始まったのを機に、給食センターの活用も兼ねて開始した。65歳以上を対象に13カ所のコミセンごとに月1、2回開かれ、センターから運ばれてくるランチを皆で食べる。

 コロナ禍で21年5~10月と22年2、3月は取りやめた。昨年度は中止はなかったものの、食事のとき以外のマスクの着用、黙食を徹底し、定員を減らして席の間隔を空けての開催となった。

 今月からは、マスクは参加者の自由、談笑しながらの食事が可能となった。感染リスクの高い高齢者が集まることを考慮し、席の間や定員の削減はしばらく続けるという。

 17日に魚住コミセン(魚住町清水)で開かれた会には、定員近くの約15人が集った。参加者らは笑顔で交流しながら温かい給食に舌鼓を打った。

 参加は6回目という男性(77)=魚住町=は「1人暮らしなのでここで栄養のある温かい食事を取れるのがうれしい」と話した。

 参加費400円。開催日はコミセンによって異なる。先着順で定員はコミセンごとに異なる。各コミセンに電話で申し込むことができる。

© 株式会社神戸新聞社