【香港】2~4月の失業率3.0%、12期連続で改善[経済]

香港政府統計処が18日発表した2~4月の失業率(速報値、季節調整済み)は、前期(1~3月)を0.1ポイント下回る3.0%だった。失業率の改善は12期連続。19年8~10月(3.0%)以来の低水準となった。

業種別の失業率は、主要8業種のうち4業種が横ばい、2業種が改善し、2業種で悪化した。改善は「運輸・倉庫・郵政・宅配サービス・情報・通信」(3.2%)と「製造」(3.9%)で、前期からそれぞれ0.2ポイント、0.1ポイント低下した。

「金融・保険・不動産・専門サービス・ビジネスサービス」(2.6%)と「その他業種」(2.9%)は前期をそれぞれ0.2ポイント、0.1ポイント上回った。横ばいの4業種は、失業率が低い順に「公共行政・社会・個人サービス」(1.5%)、「貿易・卸売り」(2.7%)、「小売り・宿泊・飲食サービス」(4.2%)、「建築」(4.5%)。

■10代、20代が改善

年代別では、最も厳しい雇用状況にある「15~19歳」(7.9%)が前期から1.9ポイント改善し、3期連続で10%を下回った。「20~29歳」(5.3%)も0.1ポイント改善した。

30代以上は「30~39歳」(2.6%)が0.1ポイント上昇、「40~49歳」(2.4%)は横ばい、「50~59歳」(3.1%)は0.1ポイントの低下で、「60歳以上」(2.4%)は0.2ポイント上昇した。

2~4月の失業者数は前期から700人減って11万4,400人。就業者数は1,800人増の365万5,900人で、労働力人口は1,100人増の377万300人だった。

就業時間が基準に満たない不完全就業者(パートタイムなど)が労働力人口に占める比率を示す不完全就業率は、前期から横ばいの1.2%だった。

政府労働・福祉局の孫玉カン(クリス・スン、カン=くさかんむりに函)局長は、今後の見通しについて「経済活動の持続的な回復に伴い、労働市場も今後数カ月はさらに改善が進むだろう」と予測した。

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