サッカー天皇杯20日開幕 重工長崎21日、V長崎は6月2回戦から登場

第103回天皇杯全日本サッカー選手権大会トーナメント表

 サッカーの第103回天皇杯全日本選手権(日本サッカー協会、Jリーグ主催、長崎新聞社など共催)は20日、各地で開幕する。J1、J2の全40チームと各都道府県代表など88チームが出場。プロとアマチュアが真の日本一を目指し、トーナメントで競う。決勝は12月9日、東京・国立競技場で行われる。
 長崎県代表の三菱重工長崎は、21日午後1時から松山市のニンジニアスタジアムで行われる1回戦で、愛媛県代表のFC今治(J3)と対戦する。V・ファーレン長崎(J2)は2回戦から登場。6月7日午後7時から諫早市のトランスコスモススタジアム長崎で前回王者の甲府(J2)と激突する。県勢2チームを紹介する

◎V・ファーレン長崎/出場機会求めアピール
 2年連続で4回戦(16強)に進出。昨年の3回戦はトラスタにFC東京(J1)を迎え、延長の末に3-2で競り勝った。一発勝負のトーナメントで強さを見せている。最高成績は2019年の4強。今回、初戦で甲府を破れば、19年の準決勝、21年の4回戦で敗れた鹿島(J1)とぶつかる可能性が高い。
 リーグ戦で出番が少ない選手にとって、貴重なアピールの場になる。昨年はFC東京戦で、当時高校3年生だったMF安部が、豪快なミドルシュートでプロ初得点を決めて勝利に貢献した。

高い攻撃力を誇るV長崎のクリスティアーノ=トランスコスモススタジアム長崎

 今季は35人の大所帯。MF瀬畠ら新人にも、公式戦初出場のチャンスが巡ってくる可能性がある。選手層の底上げも図りたい。外国籍選手枠の関係で、リーグの出場時間が限られているFWエジガルジュニオ、クリスティアーノらの活躍にも期待が懸かる。

◎三菱重工長崎/08年以来の初戦突破を
 8年ぶり10度目の代表権を獲得した。前回出場した2015年は、1回戦でV長崎との県勢対決に敗れた。08年以来の2回戦進出を目指し、仕事と競技を両立しながら練習に励む。
 今季の目標は「失点減少」。DF陣はベテランの浜本と元V長崎の鹿山が中央を固め、県予選は4試合で1失点だった。前線はFW平野、城臺ら決定力の高い選手をそろえる。MF栗原がサイドを突破して好機を演出。主将のMF成瀬は中盤でゲームをコントロールする力がある。

長年、三菱重工長崎の守備を支える浜本=トランスコスモススタジアム長崎

 1回戦の相手はJ3今治。県リーグの三菱重工長崎にとって三つ上のカテゴリーで戦う格上だ。勝ち上がれば、福岡(J1)が待つ厳しい組み合わせ。長年チームを支えてきた浜本は「強敵でもサッカーは何が起こるか分からない。最後まで集中して守り続ける」と挑戦を楽しみにしている。

© 株式会社長崎新聞社