「LGBT支援ユニは反同性愛嫌悪というだけ!ゲイを理由に殺されたりする差別があるから」マルセイユ主将が意見

5月17日は、国際反ホモフォビア・トランスフォビアの日ということで、先週末、フランスのリーグアンでは選手たちがLGBTを支援するユニフォームを着てプレーした。

そうしたなか、トゥールーズは、選手個人の選択を尊重しているとしつつ、LGBT支援ユニフォームの着用を拒んだ選手を試合から除外。

これに仏スポーツ大臣のアメリ―・ウデア=カステラ氏は、着用を拒否した選手に制裁を加えるべきだと発言している。「制裁を加えるのはクラブの責任。反差別という根本的なテーマで全てのクラブがかかわるオペレーションをしている最中には参加しなければいけない」などと述べた。

『La Provence』によれば、マルセイユのキャプテンであるヴァランタン・ロンジェは、この件についてこう述べたそう。

「非常に難しい状況だ。

そういう選手たちの頭の中で何が起こっているのか、彼らが受けた教育、頭に入れられたものは何なのか、自分には分からない。その全てを考慮に入れなければならない。

ただ、コミュニケーションの問題だとも思っている。

そういう選手たちに伝えなければいけない、このユニフォームを着ることは、ゲイ・プライドの行進のようなものではないということを。

同性愛嫌悪と闘わなければならないと言っているだけだ」

「なぜなら、同性愛者であることを理由に殴られたり殺されたりする不公平があるからね。2023年にそうような事態は起きてはならない。ありえないことだ。

僕らはこれを支持し、そういう不正と闘わなければいけない。その後、議論を巻き起こさないように話をするのは難しい。

僕は自分の意見を言う立場にはない。でも、ロッカールームでも、自宅でも、議論はなかった。

僕らは、LGBTコミュニティのための日が1年に1回あることを知っている。

それに賛成か反対かは別として、選手たちに支持のために路上で行進するように求めることはない。ただのジャージにフロック加工がつくだけだ…」

「普通のことさ。とても人気のあるスポーツだし、宣伝もされ、すべてのテレビ局で放送されている。

子どもからお年寄りまで、誰もが見ているし、人々の話題にもなる。 論争ではなく、もっと人々に幸福を与えるものになってほしい。

僕がInstagramに写真を投稿するのは、フォローしてくれている人達(フォロワー数は23万人)が選手の写真投稿が好きなことを考えて、僕らの生活に参加している印象を持ってもらうためだ。

でも、自分は全てのSNSから距離を置いている。そこにどれほどのヘイトがあるか、どれほど有害になりえるか分かっているからね。距離を置けば置くほど、自分は平穏になっている」

ロンジェは酒井宏樹ともプレーした28歳のMF。

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彼は「(メディアの報道で)ある日は素晴らしい選手だったとしても、次がそうなるとは限らないことを学んだ。マルセイユに来ると別次元だ。自分について書かれている全てを読む。でも、最終的にはそういうことはあまり重要視せず、自分とパフォーマンスに集中することを学ぶのさ」と笑みも交えて話していたそう。

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