同郷の青森・中泊町対決 阿武咲が宝富士に送り倒しで快勝 大相撲夏場所

 大相撲夏場所6日目(19日・両国国技館)2022年9月場所以来、4場所ぶりとなる中泊町出身の青森県勢対決は、後輩の前頭9枚目阿武咲が同10枚目宝富士に快勝した。星勘定はともに3勝3敗の五分となった。

 立ち合いで思い切り頭からぶつかった阿武咲が土俵際まで一気に押し込んだ。踏みこたえた宝富士が首投げを放つも不発となり送り倒された。

 阿武咲は春場所、両膝を痛め9日目から休場。番付を5枚下げた今場所、巻き返しを期して臨んだ。黒星が先行してきただけに、自慢の出足がさえた一番に「落ち着いて取れた」と手応えありの様子だった。

 膝の状態を問われた阿武咲はこれまで何度も「大丈夫です」と強調。同郷の先輩力士との対戦成績が既に21回(阿武咲13勝、宝富士8勝)を数えたことに驚きつつ連勝に浮かれる様子はない。「誰が相手だろうと勝ちにこだわるだけ。感覚も良くなってきたので一日一番集中する」と自らを鼓舞するように語った。

 一方前日、対戦成績で分の悪かった隆の勝をしぶとく攻め立て白星が先行し気を良くしていた宝富士だったが、この日は見せ場をつくれず。「また明日頑張る」と国技館を後にした。

© 株式会社東奥日報社