新生卯辰、王座へ闘志 21日、高校相撲金沢大会

最終調整に励む選手=20日午前9時50分、金沢市の石川県卯辰山相撲場練習土俵

  ●県勢、遠来勢が朝稽古「全国舞台の中で一番きれい」

 北國新聞創刊130年記念・第107回高校相撲金沢大会(北國新聞社主催)を翌日に控えた20日、会場となる金沢市の石川県卯辰山相撲場に出場校が集い、最終調整の朝稽古に汗を流した。石川県勢をはじめ、遠来勢は大改修を終えた真新しい相撲場で闘志を燃やし、伝統の黒鷲旗を懸けて全国66校が出場する卯辰決戦は間もなく火ぶたが切られる。

 午前8時半、最初に練習土俵に入った宇和島東(愛媛)を皮切りに、中部農林(沖縄)や3月の選抜大会王者の五所川原農林(青森)の選手が続々と集結。四股やすり足、ぶつかり稽古などで汗を流した。宇和島東の兵頭虎大郎主将は「去年の金沢大会は決勝トーナメント1回戦敗退と悔しい結果だった。今年は優勝で雪辱を果たす」と意気込み、五所川原農林の長内風道主将は「選抜の優勝は意識せず、一戦一戦の取り組みを大事にしたい」と闘志を燃やした。

 石川勢は5日の震度6強の地震で被災した珠洲市の飯田高が姿を見せた。午前7時に同校を出発した一同は櫻井晃監督の指導の下、移動の疲れを見せずに土俵を駆けずり回った。梅木綾佑主将は「団体で決勝トーナメント出場が目標。珠洲の人たちに勇気や感動を与える相撲を取りたい」と意気込んだ。

 県卯辰山相撲場は観客席が青を基調としたベンチになり、車いす専用席が新設されるなど大改修を終え、今大会がこけら落としとなる。会場を見渡した飛龍(静岡)の武井陽奈主将は「数々の全国舞台の中で一番きれい」と話し、中堅の國次晃輔選手は「早くこの舞台で試合がしてみたい」と気持ちを高ぶらせた。

 21日は午前8時からの開会式後、予選1~3回戦、団体決勝トーナメント、予選全勝選手による個人トーナメントが行わる。

  ●電子版など速報

 北國新聞社は、電子版「北國新聞デジタル」で試合結果を速報する。

 金沢ケーブルは「北國新聞ニュース・プラス」(地デジ9ch)で開会式前の午前7時55分から大会終了まで放送する。テレビ金沢は午後0時45分から同1時5分まで、同4時35分から同5時半まで放送する。

 インターネットのネスク(金沢市)は、能美市限定「のみテレビ」で動画を配信する。

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