「幼い子どもが多く亡くなったことに驚いた」海外記者たちに被爆体験を証言 G7サミット 国際メディアセンター

唐澤恋花 アナウンサー
世界各国のメディア関係者が一堂に集う国際メディアセンターです。ここから今、まさに世界に向けて情報が発信されています。たくさんの共用ワーキングスペースが設けられています。記者の方たちが記事を書いて、世界に発信していきます。さまざまな言語が飛び交っていたり、まさにここから生中継をしているといった様子も見受けられました。

その中にいらっしゃる方にお話をうかがいますと、ゼレンスキー大統領が来ることによって、G7広島サミットへの注目度がより高まったと話していました。また、各国のG7の首脳たちが自国に帰って、どのようにこれから発信していくのか注目していきたいと話していました。

このスペースの外に出てみますと、日本や広島のさまざまな魅力を伝えるブースも広がっています。その奥には平和に関するブース、原爆投下直後から復興への歩みを学ぶことができるブースも設けられています。

20日は午前11時から12時まで世界のメディア関係者に向けて被爆体験を聞くプログラムも用意されていました。

被爆体験をお話しされたのは、山本定男さん(91)です。山本さんは、中学2年生、14歳のときに爆心地から2.5キロの場所で被爆しました。ご自身が見た、原爆が投下された広島の悲惨な状況を世界のメディア関係者に向けて語りかけていました。最後に山本さんは、核廃絶を世界世論にしていきたいと強く訴えていました。

今回はイタリア・フランスなど7か国の方がこの被爆体験を聞いていました。真剣にメモを取ったり、録音したりしながら聞いている様子が見受けられました。

初めて被爆体験を聞いたというイタリアの方にお話をうかがったんですが、「直接、被爆体験を聞いたことであらためて悲惨さを知った。幼い子どもが多く亡くなったことに驚いた」と話していました。「この事実をイタリアに帰って、しっかりと伝えていきたい」とお話しされていました。

また、スウェーデンの方にもお話をうかがいました。「被爆者が生きている間に実際に話を聞いて、伝えていくことが大切だと思う」とお話しされていました。

世界のメディアの方々がどう発信していくのか注目していきたいと思います。また、この広島の事実、広島の願いを1つでも多く自国に持ち帰っていただいて、1つでも多くの発信をしていただきたいと期待しています。

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