深田氏、猛追も出遅れ響く 「人口減少へ備え」市政転換の訴え届かず 加西市長選

落選の知らせを受け、支持者らに感謝の言葉を述べる深田真史氏=加西市鶉野町

 落選の知らせが届くと、兵庫県加西市鶉野町の事務所は沈痛な雰囲気に包まれた。深田真史氏は「悔いのない戦いはできたが、全て私の力不足。結果をきちんと受け止めたい」と頭を下げた。

 「5万人都市の再生」を掲げた現市政が人口増施策を進めるのに対し、「人口減少に備える町に」と転換を訴えた。医師不足が続く市立加西病院は新病院建設計画を見直し。教育では小学校を2~4校程度、中学校を1校に再編し、県立高校2校を統合する案など大胆な施策を示した。

 立候補表明は4カ月前。候補者3人で最も遅かった。変革を望む有権者の応援を日増しに受け、「追い風を感じる」と手応えを口にしたが、勝利に届かなかった。

 加西市議選に26歳で初当選してから12年。「政策の訴えに手応えを得た。立派な選挙はできた」と前を見据えた。(敏蔭潤子、坂本 勝)

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