「石川代表する作品に」 映画「レディ加賀」完成試写会

映画を鑑賞して拍手を送る出席者=加賀市文化会館

  ●雑賀監督あいさつ 加賀市文化会館

 加賀温泉郷を舞台にした映画「レディ加賀」(北國新聞社特別協力)の完成披露試写会は21日、加賀市文化会館で開かれ、約180人が温泉街の活性化を目指して若女将(わかおかみ)らが奮闘するストーリーに見入った。舞台あいさつに立った雑賀(さいが)俊朗監督は、北陸新幹線の敦賀延伸直前の来年2月に全国上映が始まるとし「いいタイミングで上映される。石川を代表する作品として全国に発信したい」と語った。

 映画は加賀市内3温泉のほか、金沢市の金沢城公園などで撮影が行われた。俳優の小芝風花さんが主演し、俳優の檀れいさん、森崎ウィンさん、青木瞭さん、佐藤藍子さんらも出演する。着物姿でのタップダンスシーンが見どころの一つとなる。

 北國新聞社が製作に加わり、志賀町福浦港を舞台にした2013年公開の映画「リトル・マエストラ」でメガホンを取った雑賀監督は今作について「加賀や金沢の素晴らしい文化や風景を多く盛り込むことができた」と手応えを示した。

 雑賀監督はアフターコロナを想定した作品であることにも触れ「コロナで商売が大変だった人にも希望を届けたい」と話した。

 上映前に登壇した宮元陸市長は「映画が大ヒットして日本中、世界中に加賀の存在をアピールできたらいい」と期待した。村田徹プロデューサー(金沢市出身)もあいさつした。

 試写会は協賛企業や協力事業者などを対象とし、県内で上映されるのは初めてとなる。

 出演者の着付けをはじめとした和装の監修を担った「小粋なきもの倶楽部」の橘外志美副理事長は「撮影時のさまざまな思い出がよみがえってきた。石川の着物文化の発信にもつながってほしい」と話した。

 映画は来年2月2日から、県内7カ所の映画館で先行公開され、同9日に全国公開が始まる。

© 株式会社北國新聞社