県内の山地でエゾハルゼミの羽化が盛んになり、初夏の訪れを告げている。那須塩原市湯本塩原の大沼園地では21日夜、薄いエメラルドグリーンの透き通った羽を広げて成虫になる姿が各所で見られた。
エゾハルゼミは体長約5センチ。塩原野生動物研究会の君島章男(きみしまあきお)代表(65)によると、塩原地区では標高500メートル以上に主に生息する。
この日は、午後6時半ごろから幼虫が地中から出始めて木に止まり、体をのけ反らせながら殻を破るなどして、2時間ほどかけ、成虫の姿になっていた。
君島代表は「30匹以上、羽化が確認できた。エゾハルゼミの声を聞くと夏の訪れを感じます」と話した。