「スマート農機」導入、自動操舵で田植え楽々 青森・南部町

自動操舵田植え機に苗を補充する関係者。ハンドルから手を離していても直進する

 青森県南部町で22日、町単独予算によるスマート農業機器導入事業初の自動操舵(そうだ)田植え機を使った農作業が行われた。

 同日朝から、同町斗賀の農業梅内勝治さん(70)の約40アールの水田で、同田植え機を使って県産米新品種「はれわたり」の苗を植え付けた。常時ハンドルを握っていなくても直進し、真っすぐに苗を植えることができる。農業者らが自動操舵の間に苗を補充するなどしていた。

 IT、人工知能(AI)などを用いたスマート農業に関する国の同様の事業は補助要件が厳しいため、町が本年度予算に「スマート農業加速化支援事業費」として2975万円を盛った。区分などに応じて20~60%の費用を助成する。梅内さんの田植え機が町事業適用の第1号。この日は工藤祐直町長も試乗した。

 収穫した米は町独自のブランド「達者米」として販売する。梅内さんは「機械を止めずに苗を補充でき、省力化につながる。農業者が高齢化する中、非常に助かる。今後、7~8町歩(約700~800アール)の田植えで活用したい」などと話した。

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