全国総体Vへ「道の途中」 高岡向陵高相撲部

拍手で迎えられる五十嵐選手(手前)ら相撲部員=高岡向陵高

 第107回高校相撲金沢大会(北國新聞社など主催)の団体で3位入賞し、個人で初優勝した五十嵐翔選手(3年)ら高岡向陵高相撲部は23日、高岡市の同校で、全国の精鋭が力闘を繰り広げた伝統の大会で入賞した喜びを報告した。全校生徒、教員約640人から祝福を受け、主将の五十嵐選手は夏の全国高校総体(インターハイ)に向け「まだ道の途中。団体と個人で優勝し笑顔で帰れるよう頑張る」と誓った。

  ●生徒、教員祝福

 大会に出場した五十嵐、平河ジェイキ(3年)、三澤隼人(同)、高島一人(2年)の4選手ら相撲部員11人が体育館に入場すると、生徒や教員から大きな拍手が送られた。

 富山県内の高校で1964(昭和39)年以来、戦後2人目の個人優勝を果たした五十嵐選手は「中学横綱」としてのプレッシャーやけがに悩まされた経験を語り、「小学生からの憧れだった卯辰山の土俵で優勝できてうれしい」と話した。

 団体で大将を務めた平河選手は「悔しさをバネにインターハイでは必ず日本一を取る」と意気込んだ。先(せん)鋒(ぽう)の高島選手は「絶対に日本一の結果を持ち帰る」と話し、控えの三澤選手は「チームに貢献できる選手になる」と語った。

 中山昌監督は同校の教員になってから10年間日本一を目指し続けたとし、「自分の夢を一つかなえてくれた選手に感謝でいっぱい。みんなの夢がかなうよう努力を重ねていく」と決意を示した。

 松原肇校長が部員をねぎらった。生徒会執行部は出場メンバーに花束を贈り、生徒会応援団が大会入賞を祝い、インターハイ勝利を期してエールを送った。

 相撲の富山県高校総体は6月4日、全国高校総体は8月4~6日に行われる。

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