日本三景・天橋立眺めてテレワークを 空き店舗活用へ高校生もアイデア

天橋立にある飲食店舗の改修後の間取りを説明する小山さん(宮津市滝馬・宮津天橋高宮津学舎)

 日本三景・天橋立(京都府宮津市文珠)に建てられ、現在使われていない飲食店舗をにぎわいづくりに有効活用しようと、宮津青年会議所(JC)が宮津天橋高建築科の生徒たちと改修事業に取り組んでいる。4月28日にはJCのメンバーが同高で図面と改修後のイメージ図を発表。絶景を生かした交流拠点づくりが本格化する。

 店舗は築約50年で、木造2階建て延べ145平方メートル。天橋立神社の向かいに位置し、2015年ごろまで軽食や土産品店として使われていた。

 事業は人口減少や空き家の増加といった同市が抱える課題に対し、地域にある資源を生かしながら関係人口を生み出し、解決を目指そうと21年7月から始まった。

 若者の意見を参考にしようと、高校生から聞き取った意見を構想に反映させる方針で、22年10月には建物の内外観を見学。12月に開いたミーティングでは生徒たちから「竹を使った照明」や「カキ殻を利用した壁面造作」といったアイデアが寄せられた。

 JCが発表したイメージ図では、カフェやテレワークなどの活用を想定し、松並木を望める大きな窓や、4人掛けの丸テーブル2脚を設けるデザインに仕上がった。府丹後土木事務所の許可を受けて改修を始め、9月ごろの完成を目指す。

 事業の委員長を務める小山拓也さん(38)は「生徒や行政と連携し、地域活性化につながるものにしていきたい」と意気込んでいる。

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