新井カープ マツダスタジアムに帰還 林晃汰! 中村貴浩! 若鯉ハツラツ 先発は九里亜蓮「対中日 防御率0.00」

石田充 アナウンサー
きょうもきれいに晴れ渡っているマツダスタジアムです。23日は、広島サミット後、初めての地元ゲームだったんですが、残念ながら白星を飾ることはできませんでした。ただ、24日もたくさんのファンの方、勝てば4月27日以来のマツダスタジアム勝利ということになりますので、その瞬間を見に来ていらっしゃるということになっています。

久々の勝利なるかということですが、ただ、23日のゲームも記憶にとどめておきたい場面が数多くありました。

広島サミット開催もあり、2週間ぶりに地元に帰ってきたカープ。19日に2年ぶりの出場となった 林晃汰 や、同じく19日が1軍デビュー戦となったルーキー・中村貴浩 は初めてのマツダスタジアム出場ということになりました。

さっそく若鯉たちがスタメン起用され、カープファンをわかせます。

2回、6番・サードスタメンの林の最初の打席。完璧にとらえた当たりは伸びて、伸びて、2階席の看板直撃の特大ホームランに。2シーズンぶりの一発で先制点を挙げると…

打席には、支配下ホヤホヤのルーキー・中村貴浩。レフトフライにはなりましたが、ホーム初打席で初球から打ちにいく積極的なスイングを見せます。

すると5回、中村貴浩に待望の瞬間が訪れます。逆方向のレフト前に運び、これがプロ初ヒット。1軍出場10打席目で待ち望んだ1本が飛び出しました。

先発は、右ひじの炎症により中10日での登板となった 大瀬良大地 。初回から2つの三振を奪い、テンポよく投げると、4回には痛烈な当たりをセカンド・菊池涼介 、華麗な守備でエースを盛り立てます。

6回、好投を続けてきたさらにピンチが訪れます。1アウト・満塁で1軍に上がってきたビシエド。コーナーを突いて、ボールで空振り三振。ツーアウトとします。

ただ、続くバッター、好打者の大島にタイムリー内野安打を打たれ、1対1の同点となります。さらに7回にも2アウトから3連打を浴びるなど、踏ん張り切れなかった大瀬良。7回途中、3失点で交代となりました。

1対3で迎えた9回、1アウトから打席にはこの日、ホームランの林。ライデル・マルティネスの156キロを右中間に弾き返し、ツーベースヒット。望みをつなげます。

一発が出れば同点の場面を作りましたが、試合終了。長期遠征後、最初のホームゲームは黒星スタートとなりました。

相手の中日も7連敗中というところもあって、その中で先制点が生まれて、主導権は握ったようには見えたんですが、残念ながら逆転負けとなってしまいました。

23日からライトスタンドには、この “大雲海” の装置(ミストシャワー)が設けられまして、体感温度は、ほかよりも3℃くらい涼しく感じるということでもあるんですけれどもね。きょうも試合前やイニング間に、きょうは風向きが南風ということで23日よりコンコースにうまくとどまって、大雲海らしくなるコンディションらしいので、お楽しみいただきたいと思います。

そして、きのうは何といっても風にも乗って、よく飛んだら林選手のホームランです。あらためて、どこまで飛んだかというのをマツダスタジアムの様子を見ながら確認したいと思います。

このホームプレートから打ちました。カキーンと高々と舞い上がった打球は風にも乗って、ぐんぐん伸びて、ライトスタンドの2階席の青い看板に当たりました。この看板、2階席は、1階席よりもかなり後ろにあるんです。あらためて、わたし、どれぐらい奥なのか、ちょっとライトスタンドに行って調べてきたんです。ライトスタンド最前列から登っていくと階段17列目と18列目の間あたりの上に、2階席の最前列があるんですよ。もともと、ライトポールが100メートルの位置にありますから120メートルぐらいは飛んでいるということになるんです。

もっと詳しく知りたいということで、マツダスタジアムには、いろんな打球などを測定するカメラ「ホークアイ」という最新システムが導入されていまして、その数字を聞いてきました。

結果は、「計測不能」。110メートルちょっとという本来とは違う数字が出るという、やはり2階席に当たるというのが計算に入っていないそうで、ホークアイでも飛距離が確認できないぐらいの予期せぬ特大アーチだったということなんです。打球速度は時速172キロ。今シーズンのカープ選手では3番目に速い打球速度でしたということは言われていました。

24日先発の 九里亜蓮 投手に意気込みを聞いてます。

広島カープ 九里亜蓮 投手
― 登板に向けて
「前回(17日 DeNA戦)、やられているんで、すごくくやしかったですし、そのくやしい気持ちを忘れずにやってきているので、しっかりとしたピッチングを、前回、ぼくが打たれてチームを負けてしまってるので、チームが勝てるピッチングをできるようにやりたいと思います」

― 前回登板の反省点
「なんとか粘り切って、リードした状態を保てれば一番よかったんですけど、それができなかったので。本当にくやしかったですし、もっと自分もそういうところで抑えて勝ちきっていけるようなピッチャーにレベルアップしていかないといけないなっていうふうに強く思いました」

― 中日打線の印象
「本当にいい打線だと思いますし、足が速い選手もいれば、長打が打てるバッターも、最近、ホームランを打っている選手もいますし、そういうところで注意をしないといけないところは注意をしないといけないと思うんですけど。後手後手にならず、しっかりと攻めていった中で最終的にいい結果になればいいかなと思います」

― 登板への意気込み
「今シーズン、マツダスタジアムの登板で勝てていないので、しっかり最後まで勝ち切れるようにがんばりたいと思います」

石田充 アナウンサー
意外なんですが、九里投手、今シーズン、地元ゲームでまだ自身に白星がついたことがないということなんですよね。ただ、24日の相手の中日戦では前回、バンテリンドームでは9回投げて、完封勝利もありますし、3試合投げて自責点「0」、つまりはドラゴン戦防御率「0.00」という好相性ですから、ぜひ、そのデータを味方にしてすばらしいピッチングを展開してほしいと思います。

あとは九里投手、今シーズン、いいのが送りバントを4回決めていて、まだ失敗がないと。本人も「これ、いいですね」ということを言っていましたし、あとは「ヒットを打ちたいな」ということを言われていて、非常にほかのゲームでも粘るシーンというのは今シーズン、見られるんですが、前回のDeNA戦もチャンスで打席に入って、ストレート1本に絞っていたら、変化球を3球投げられてですね、裏をかかれたというぐらい、九里投手の中でも今、打席に関して非常に強い思いで「ヒットを打ちたい」という思いがあるそうなので、投打にわたる活躍に期待して、4月27日以来の地元マツダスタジアムヒーローインタビューを見たいです。

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