ポール・サイモン、左耳がほとんど聞こえていないと明かす

ポール・サイモンが、リリースしたばかりの楽曲集『七つの詩篇』のレコーディング中に左耳が難聴になったことを明かした。

81歳の彼は英紙タイムズに対し、「突然、左耳の聴力をほとんど失いましたが、誰も説明できないんです。だから、あらゆることがより難しくなりました」と述べている。最初は悔しさや苛立ちを感じたという彼だが、「そのうち通り過ぎるだろう、自然に治るだろうと思った」ため、怒りはなかったという。

典型的なニューヨーカーである彼は、現在妻のエディ・ブリケルの故郷である米テキサス州の牧場で暮らしているが、聴力がまだ戻っていないため、再びツアーを行うことができないかもしれないとインタビューで語っている。【ロックの殿堂】入りを2回果たした彼によると、唯一の利点は、飽きてしまった自身の過去曲を演奏せずにすむかもしれないということだそうだ。

ポールは、「ライブで歌いたくない自分の楽曲は歌いません。好きな曲であっても、時々ツアーのある時点で”何やってんだ、ポール”と言ってしまうことがあるんです」と述べ、「(1986年のヒット曲)“ユー・キャン・コール・ミー・アル”で、よくそんなことがありましたね。“何してるんだ?ポール・サイモンのカバー・バンドみたいだ。ツアーなんかやめて家に帰るべきだ”と思ったものです」と明かしている。

2023年5月19日に発売された『七つの詩篇』は、33分、7楽章のオール・アコースティック・コレクションで、2018年のセルフ・カバー・アルバム『イン・ザ・ブルー・ライト』以来となるアルバムだ。長い一つの作品として聴くことを意図したこのアルバムでは、ポールが主にアコースティックの楽器で演奏しており、妻のエディのほか英ボーカル・アンサンブルVOCES8も参加している。

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