西九州新幹線に乗って嬉野市に来てね 市が交通費助成へ 九州外なら2~3万円

西九州新幹線嬉野温泉駅開業1周年に向けて、交通費の助成事業を行うと発表する村上大祐市長=嬉野市役所

 西九州新幹線(武雄温泉-長崎)嬉野温泉駅の利用を促進しようと、嬉野市は25日、新幹線で市内を訪れる宿泊客に交通費の一部を助成する事業を9月から始めると発表した。助成額は関西以東・中国四国地方は1人2~3万円、九州内は3千~1万円を想定。開業1周年に合わせて、同駅の乗降客を増やし、ダイヤ改正で停車する本数の増便につなげたい考えだ。6月1日開会予定の定例議会に関連議案を提案する。

 交通費助成事業は、西九州新幹線を利用して同駅で乗降し、市内に宿泊する観光客が対象。実施期間は今年9月~12月を予定し、期間中7200人の利用を見込む。具体的な利用方法などは、議決を経た後に発表する。事業費は1億2千万円で、財源は国の地方創生臨時交付金などを充てる。

 嬉野温泉駅は、他の沿線駅に比べて停車数が上下25本と少なく、下りの始発便が止まらないため、通勤・通学客や周辺自治体からもダイヤ改正を求める声が上がっている。村上大祐市長は「交通費助成をきっかけに新たなお客さんを掘り起こしたい」とし、「駅の乗降客を増やすことで、始発便や旅館のチェックイン・チェックアウトの時間帯の増便などのダイヤ改正をJR側に求めていきたい」と話した。(山口源貴)

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