「見て見ぬふりをするのはやめよう」ナイキが人種差別被害のヴィニシウスに連帯を示す

写真:Getty Images

著しい人種差別被害に遭っているレアル・マドリーのブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール。グローバルスポーツブランドのナイキも連帯を示した。

21日に行われたラ・リーガ第35節のバレンシア戦で、酷い人種差別被害に遭ったヴィニシウス。バレンシアの一部サポーターによる人種差別チャントや侮辱的な発言、さらには物の投げ込みなどが発生し、試合は大荒れとなった。

スペインサッカー連盟(RFEF)は23日、バレンシアに対してスタンドの5試合閉鎖の処分を言い渡すことに。現在はバレンシアから異議申し立てされている状況だが、処分が下される可能性が高いとされている。

サッカー界だけでなく、世界中を巻き込むこの人種差別騒動。多くの選手やOB、著名人からヴィニシウスへのサポートが表明されている中、ナイキも連帯を示した。

ヴィニシウスも契約するナイキ。SNSにブラジル代表のユニフォームを着たヴィニシウスの写真と共に、「Stop looking the other way.(見て見ぬふりをするのはやめよう)」と直接的なメッセージを投稿した。

この画像はナイキフットボールではなく、約3億人のフォロワーをもつブランドメインのインスタグラムアカウントに投稿されており、その影響は計り知れない。

スペイン『アス』によれば、ヴィニシウスはナイキと2028年まで契約を結んでいるが、それを破棄しようとも考えていたとのこと。ただ、今回の件でナイキ側が改めて連帯を示した形となり、このメッセージにはヴィニシウスも喜んでいるとのことだ。

影響力のあるブランドからのメッセージ。多くのアスリートを抱え、差別の対象となる選手も少なくはない。人種差別を根絶するためにも、大きな意義がありそうだ。

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