退団表明のイニエスタはベンチ入り ヴィッセル神戸、きょう27日FC東京戦 酒井高徳は欠場

16日の公開練習でボールを追う神戸のイニエスタ(中央)=神戸市西区のいぶきの森球技場

 明治安田J1リーグ第15節第1日の27日、首位の神戸は本拠地ノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で10位FC東京を迎え撃つ。午後2時のキックオフを前に出場メンバーが発表され、7月1日限りでの退団を表明した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタがベンチ入りし、控えに名を連ねた。元日本代表DF酒井高徳はベンチ外。

 神戸で6シーズン目を迎えたイニエスタは、今季足を痛めるなどして出遅れ、リーグ戦への出場はこれまで3試合のみ。いずれも後半途中からだった。

 25日の会見で退団を表明したイニエスタは「プレーしながら引退したい思いが強いが、ここではそれがかなわない」などと理由を説明。涙を浮かべながら「神戸に来たことは人生最高の決断だった」とサポーターらに対する感謝を述べていた。

 イニエスタはスペイン1部の強豪バルセロナのトップチームに18歳でデビュー。優れた状況判断やパスワークで頭角を現し、リーグ優勝や欧州チャンピオンズリーグ制覇に貢献した。2018年に神戸に移籍し、20年元日に決勝が行われた天皇杯全日本選手権で優勝。主将としてクラブに初のタイトルをもたらした。

 ワールドカップ(W杯)には06年ドイツ大会から4大会連続で出場。10年南アフリカ大会では母国のW杯初制覇の原動力となった。

【神戸の先発】GK 前川黛也▽DF 初瀬亮、山川哲史、トゥーレル、本多勇喜▽MF 斉藤未月、山口蛍、佐々木大樹、汰木康也▽FW 武藤嘉紀、大迫勇也

【神戸の控え】坪井湧也、尾崎優成、イニエスタ、井出遥也、扇原貴宏、ジェアンパトリッキ、リンコン

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