マンチェスター・シティ、下部組織出身のベストイレブン。「ユナイテッドのレジェンド」も?!

ついにイングランド・プレミアリーグで三連覇を果たしたマンチェスター・シティ。クラブの歴史上でも初となる記録を達成した。

今回はそれを記念して、マンチェスター・シティの下部組織を経験した選手たちの中からベストイレブンを選出してみた。

GK:カスパー・シュマイケル

シティ所属:2002~2009

現在:ニース所属

父親のピーター・シュマイケルが所属したマンチェスター・シティのアカデミーに16歳で加入し、その後トップチームに昇格したカスパー・シュマイケル。ロリス・カリウスやアンガス・ガンもいたが、彼を選んだ。

シティでは花開かなかったものの、その後複数のクラブを経て加入したレスター・シティで大ブレイク。プレミアリーグ優勝を成し遂げるなど大活躍し、世界トップクラスのキーパーとして知られるようになった。

右SB:キーラン・トリッピア

シティ所属:1999~2012

現在:ニューカッスル

家族はマンチェスター・ユナイテッドのファンだったが、友人がいたため9歳でマンチェスター・シティのアカデミーを選んだというトリッピア。下部組織で順調にキャリアを進め、2007年にプロ契約を結んだ。

その後バーンズリーへのローンとバーンリーへの移籍でブレイクし、その後トッテナム・ホットスパーで活躍。イングランド代表にも定着し、2019年にはスペインのアトレティコ・マドリーにも加入した。今季はニューカッスルで大活躍している。

CB:マイカー・リチャーズ

シティ所属:2001~2015

現在:解説者

もちろん彼は右サイドバックとしてデビューしたわけだが、センターバックとしてもプレーできた。10代でマンチェスター・シティのトップチームに昇格し、2005年に17歳でトップチームデビュー。その圧倒的な身体能力と破壊力あるオーバーラップで「世界最高の若手」と評価された。

ただその後大きな怪我に苦しめられたことでキャリアのピークは20代初頭に終えてしまったが、マンチェスター・シティのトップチームで9年を過ごしたレジェンドである。現在はユーモアある解説者として活躍。

CB:ベン・ミー

シティ所属:~2012

現在:ブレントフォード

マンチェスター・シティのアカデミーで育ったものの、カップ戦で1試合出場機会を獲得したのみで2011年夏にバーンリーへとローン移籍した。それが彼にとってキャリアの転機となり、大きな活躍を見せて完全移籍し、その後10年にわたって中心的なセンターバックを務めた。

昨年はバーンリーが降格したことから新天地を求め、ブレントフォードへと移籍。そこでも最終ラインの要として欠かせない戦力となり、チームの中位進出に大きく貢献した。

左SB:アンディ・ヒンチクリフ

シティ所属:~1990

現在:解説者

幼少期からマンチェスター・シティのアカデミーに所属し、1986年にはクラブ初のFAユースカップ優勝を果たしたチームの一員になった。そしてトップチームでもデビューからまもなく絶対的な左サイドバックとして定着し、1990年まで112試合に出場している。

そしてその後エヴァートンに移籍してイングランド代表にも選出。1996年12月に前十字靭帯断裂という大きな怪我を負ったために苦しんだものの、その後シェフィールド・ユナイテッドでもプレー。2002年に左膝の手術をきっかけに引退し、その後は解説者として活躍している。

DMF:ジョーイ・バートン

シティ所属:1997~2007

現在:ブリストル・ローヴァーズ監督

2000年代に活躍した暴れん坊プレーヤー。1997年にエヴァートンの下部組織から移籍してきたあと、2002年11月にデビューのチャンスが巡ってきたが、シャツを忘れたために出場できず。その半年後にようやくピッチに出たというエピソードがある。

その後シティでは2007年まで130試合に出場し、圧倒的な闘争心と汚いプレーで恐れられる存在に。その後はニューカッスル、QPR、マルセイユなどに所属したが、常習的に試合に金を賭けていたことが発覚して引退。指導者に転身している。

右MF:ショーン・ライト=フィリップス

シティ所属:~2005、2008~2011

現在:マンチェスター・シティ アンバサダー

イアン・ライトの養子としても知られるスピードスター。17歳でノッティンガム・フォレストを放出されてシティの下部組織へと加入し、そこからトップチームへデビュー。スペースに走り込む強烈なドリブルで若くして活躍した。

一度チェルシーに引き抜かれたあと、3年後にシティへと復帰する…という珍しい移籍もあった。2011年に再び退団してからはQPRを経てアメリカで現役引退。現在はマンチェスター・シティでアンバサダーを務めている。ちなみに息子はストーク・シティのMFディマージオ・ライト=フィリップス。

左MF:ライアン・ギグス

シティ所属:1985~1987

現在:指導者

マンチェスター・ユナイテッド最高クラスのレジェンドであるが、実はマンチェスター・シティのアカデミーに所属していたこともある。元々はシティのスカウトであるデニス・スコフィールドに見出されたが、後にアレックス・ファーガソンに見初められてマンチェスター・ユナイテッドに移ったという。

その後はもちろんユナイテッド一筋でプレーし続け、公式戦963試合に出場して168ゴールを奪取。40代までプレーを続け、さらにユナイテッドでアシスタントコーチや暫定監督を歴任した。昨年まではウェールズ代表監督を務めたが、元妻に対するDV事件によって逮捕されたことから解任されている。

AMF:フィル・フォーデン

シティ所属:2009~

現在:マンチェスター・シティ所属

現在マンチェスター・シティに所属している選手の中ではやはりフィル・フォーデンを入れるべきだろう。ジョゼップ・グアルディオラ監督に高く評価された若手は、10代でトップチームにデビュー。それからずっとクラブの重要な存在となっている。

まだ22歳という年齢であるが、すでに公式戦の出場記録は213試合にのぼっている。レギュラー、サブの両面で起用でき、さらに複数のポジションで使うことができる、まさに天才である。

AMF:ジェイドン・サンチョ

シティ所属:2015~2017

現在:マンチェスター・ユナイテッド

ライアン・ギグスと同じように、マンチェスター・シティのアカデミーを経験しながらマンチェスター・ユナイテッドへと移っていった選手の1人。ただ彼の場合は一度2017年にボルシア・ドルトムントへと移籍し、ドイツ・ブンデスリーガで花開いた。

若くしてブンデスリーガで圧倒的な実績を残したことにより8500万ユーロもの移籍金でユナイテッドへと引き抜かれたものの、それ以降はなかなか目覚ましい活躍ができていないのが残念だ。

FW:ゴードン・デイヴィス

シティ所属:~1973、1985~1986

現在:引退

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ストライカーにはダニエル・スタリッジもいたが、1970年代から80年代にかけて活躍したフラムのレジェンドであるゴードン・デイヴィスをピックアップ。

シティの下部組織を経験した後マーサー・テドフィルというウェールズのクラブで活躍し、その後フラムへ。そこで6年間目覚ましい結果を残し、247試合で114ゴールを奪取した。その後もチェルシー、マンチェスター・シティを経てフラムへ復帰し、2回目の所属でも147試合で45ゴール。今もフラムのファンに愛される伝説のストライカーだ。

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