日露戦争の日本海（対馬沖）海戦の慰霊祭が27日、対馬市上対馬町の殿崎公園であった。参列者は日露両国の戦没者約5千人を追悼し、世界平和の実現を願った。
1905年5月27日、対馬沖で起きた同海戦で、日本の連合艦隊はロシアのバルチック艦隊を破った。対馬の住民たちは、流れ着いたロシア兵を民家に泊めて手当てをしたり、食事を振る舞ったりした記録が上対馬町に残る。
慰霊祭は、市民でつくる「対馬歴史顕彰委員会」（武末裕雄委員長）が開催。県市や陸海空の自衛隊の関係者など約150人が参列し、全員で黙とう。日露両国の戦没者名が刻まれた慰霊碑に献花した。武末委員長（78）は「厳かに執り行えてよかった。次世代の委員会メンバー育成にも力を注ぎたい」と話した。
ウクライナ侵攻への抗議として、慰霊碑後方のロシア国旗掲揚は「半旗」にとどめた。会場にはウクライナ国旗も掲げた。
